心理学

無理な仕事をお願いするなら「ドアインザフェイス」

ドアインザフェイスとは?

「玄関にあるボタンを押したら「ピーンポーン」という音がした」の写真

ドアインザフェイスとは、最初に非現実的で大きな要求をして、相手に断られた後に、
お願いしたい本命の要求をするという行動心理学を利用した交渉テクニックです。
「譲歩的依頼法」とも呼ばれます。

例えば、顧客へのプレゼン資料を今週中に完成させてほしいと思った場合、最初に「今日中にプレゼン資料完成してほしい」と頼んでみます。
相手が「今日中ですか?さすがに無理です!」と言ってきたら、妥協案として「じゃあ今週末ではどうかな?」と聞いてみます。
すると、不思議なことに「今日中」と「今週末」を比較して考えるので、OKをもらいやすくなります。
これは、依頼を一回断ることで相手に罪悪感が生じます。
その次に依頼されたことを引き受けることで、罪悪感を解消したいという心理効果が働き、依頼を承諾してもらえる可能性が高まるということです。

ドアインザフェイスは、訪問販売のセールスマンが、お客様の玄関ドアが開くや否や顔をドアに突っ込み、
まず断られたのちに、商談に至るまで次々に譲歩して交渉することが語源と言われています。

お客様がドアを開けると「せめて、お話だけでも聞いてください」「今なら特別にプレゼントを差し上げています」「5分だけでも」
「せめて1分くらいは・・・」と次々に譲歩した要求をすることで商談に結び付ける交渉術です。
これは、行動心理学を利用した高度なテクニックだったのです。

ドアインザフェイスをビジネスで使うために

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断ってしまったという罪悪感が必要なので、最初の依頼は絶対に断られるような大きな要求をすることがポイントと言われていますが、
ビジネスの場合、相手に不快感や不信感を与えてしまうことも考えられるので、要求の大きさは、さじ加減が大切です。
また、非常に有名なテクニックなので、多用すると相手は上手くやられたというモヤモヤ感が残り、逆効果になることもあります。
以下3点に注意してみてください。

1.相手を不快にさせるような大きすぎる要求をしない
2.大きな要求のあとすぐに小さな要求をする
3.値引き交渉などで多用しない

例えば、住宅の営業であれば
「今なら100万円値引きます」という価格交渉で使うのではなく、
「土地Aですと1000万円の予算オーバーになりますが、土地Bですと300万円のオーバーです。」
「土地Bで建物を5坪縮小できればご予算に収まりそうなので、プラン打合せしませんか?」
というお客様の不安を解消するコンサルティングに活用できます。
これなら、お客様目線での提案なので、多用してもよさそうです。

このようにドアインザフェイスのテクニックを活用することで、営業職や販売職のみなさんは、
仕事の成果を高めることが可能です。
ぜひ、様々なシチュエーションで使ってみてください。

成果が見える営業職や販売職は大変だと思います。
辛いことも多いでしょう。
ただ、成果が見えるということは、成長も見えるということです。
ぜひ成果を出して、成長を実感することで、充実したビジネスライフを送ってください。
応援しています。

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